三ノ塔付近から望む秋の大山 大山(おおやま)は、神奈川県伊勢原市・秦野市・厚木市境にある標高1,252 mの山である。丹沢山などの丹沢の山々とともに丹沢大山国定公園に属し、神奈川県有数の観光地のひとつである。日本三百名山や関東百名山のひとつでもある。 大山は、丹沢表尾根の東端にあり、富士山のような三角形の美しい山容から、古くから庶民の山岳信仰の対象とされた(大山信仰)。「大山」の名称の由来は不詳だが、明治以降は山頂に大山祇神を祀ったためと言われるようになった。大山祇神は江戸時代末までは「石尊(大)権現」と呼ばれていた。大山の山頂には巨大な岩石を御神体(磐座)として祀った阿夫利神社の本社(上社)があり、中腹に阿夫利神社下社、大山寺が建っている。また、大山は別名を「阿夫利(あふり)山」、「雨降(あふ)り山」ともいい、大山および阿夫利神社は雨乞いの神ともされ、農民の信仰を集めた。 大山の地形図。