先日(3月11日)は、東日本大震災から5年目ということで、メディアでは特集番組や特集記事等も組まれて、震災の記憶を取り戻す機会となった。関東に住む私たちにとっては、報道も減り、ともすれば忘れがちにもなるあの大震災の記憶だが、少なくとも福島第一原発の状況を見る限りでは、まだ復興が進んでいるとは言い難い。やはり、あの震災の(原発事故を含めた)爪痕は深く、いまだに課題は山積みだ。 ただ、日本人は本当にあの震災から教訓を十分に引き出し、ちゃんと学んだのだろうか。『ともすれば忘れがちになる』と言っているお前が言うなとお叱りを受けそうな気もするが、そんな私を含め、どうも今回も、あれほどの規模の震災と事故が起きたにもかかわらず、しかも、今に至るまで大きな問題が残されているというのに、すでに遠い過去の記憶の領域に押しやろうとしているのが大方の人の現実ではないだろうか。