二〇一四年三月二一日23:00 カテゴリ思想について 国体と経済思想 二十一 松尾匡は『新しい左翼入門』の中で右翼と左翼の定義について書いている。要約すると、右翼は世界をウチとソトに分け、ウチを擁護する思想であり、左翼は世界をウエとシタに分け、シタを擁護する思想だという。その上で、「本当の右翼ならば、「ウチ」の内部では、共同体としての団結と助け合いを求める。したがって、その団結を乱す競争は制約しようとするし、共同体が「上」と「下」に分裂していくことを肯定したりはしない」という(254〜256頁及び254頁にアドレスが紹介されている著者ウェブサイト参照)。まさにその通りだ。 しかし、例えば戦前の「右翼」と呼ばれた人たちは欧米のアジア侵略に義憤し、欧米に対抗することを訴えた。いわゆるアジア主義と言われる主張である。アジアをウチと考えて、ソトである欧米に対抗する思想だ。また、日本の社会主義者と呼
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