ヴォイニック写本とは?アメリカ・コネチカット州のエール大学図書館に「天下一の奇書」と呼ばれる不思議な写本が収蔵されている。もともとは1912年にニューヨークの古書売買業者ウィルフレッド・M・ヴォイニックが、イタリア・フラスカティのスエスズ会系施設、モンドラゴーネ大学図書館の書庫で見つけて購入したもので、以来「ヴォイニック写本」と呼ばれている。 実物は縦22cm、横15cmほど小ぶりな羊皮紙本で、本来は232ページあったはずだが、現在では28ページが散逸し、厚い表紙もページもバラバラな状態になってる。それ自体は西暦15世紀前後の作成と鑑定されているが、中身はもっと古代から筆写に筆写を重ねて伝えてきたものらしい。 全部で400通り以上の渦巻きや内臓的な模様、星々や星座、奇妙な植物や裸の男女の絵が、魔術書や錬金術書じみた彩色図解法で綿密に描かれ、間合い間合いの余白を黒っぽい文字の文書がびっしり埋