コレステロールが体に悪いといわれれば、卵を食べるのを控え、ビールが痛風に悪いといわれれば、ワインに変えた。風邪をひけば、薬をがばがば呑んだ──そんな人たちは、これを読んで認識を改めよう。 抗生物質は風邪に効かない 乾燥した寒さが続くこの季節、帰宅したら、まずうがい薬でうがいを欠かさない人も多かろう。うっかり風邪をひいたら、薬局で風邪薬。それで効かなければ病院へ、というのが定石。だが……。 「まずうがい薬なんて意味がありません」 と池谷医院の池谷敏郎院長が言う。 医学の誤った常識を説いた『最新医学常識99』の著者である池谷医師によれば、うがいにはたしかに風邪予防の効果があり、うがいをすると風邪の発症率は40%低下する。ただし、うがい薬を使っても、水でも、効果は変わらないというのだ。 効き目がないのは、うがい薬ばかりではない。 「風邪薬は風邪には効かないのです」 そう断言するのは米山医院院長の