フランスの映画運動「ヌーヴェルヴァーグ」の映画監督、ジャック・ロジエの特集上映『ジャック・ロジエのヴァカンス』が、1月23日より渋谷・ユーロスペースにて開催される。 同イベントは、ゴダールやロメールとほぼ同世代ながら、制作した映画は十数本という寡作な映画作家であるジャック・ロジエの長編・短編6作品を一挙に上映するもの。ロジエの作品が日本で紹介された機会は、映画祭などでも数えるほどしかなく、ゴダールやトリュフォーらによる称賛だけが伝説化した「謎の作家」だった。 代表作『アデュー・フィリピーヌ』は、アルジェリア戦争が泥沼化していた1960年を舞台に、兵役前の青年と2人の女の子が過ごすひと夏のバカンスを描いた作品。トリュフォーをして「これを描くためにヌーヴェルヴァーグは存在しなければならなかった」と言わしめた可愛らしい一編だ。その他、いずれ劣らぬキラキラと輝き続ける傑作群が上映される。 「映画は