わたしのなまえを付けてくれたあきさん。 母マリ子の母、 あきばあちゃんのこと。 まだ、介護サービスが受けられない頃 脊髄の手術でのミスから、とても残念。 14年間という長い長い寝たきり生活のあと他界。 しかし、私には優しい祖母の笑顔が 脳裏にあるのだ。 やんちゃんなおじいちゃんと恋に落ち、 駆け落ちしたなんて話は何度も母マリ子から 聞かされた。 しかし、そんな風には到底思えないほど 控え目で可愛らしくもの静かな人だった。 田舎の奥地に行くと、竹林の道路を通り 何もない所に源五商店がある。 その店が祖父母が商いするところ。 夏休みになると長く泊まれるのが嬉しい 竹竿にタコ糸を結んでザリガニ釣りに 屋根に登ってはカフド虫やクワガタを取りに よくいったもんだ。 あきばあちゃんが瓜の種を取る横で じーっとのぞき込んだり 手仕事で荷物ひもを編んでカゴを作る その仕草を今でも覚えている。 なのになぜだ