インド・ムンバイにある言語サービス会社「クリムゾンインタラクティブ」に、約80人の英文校正者が待機する。日本の研究者らから電子メールで送られてくる発表前の論文をチェックするためだ。 「the」と「a」など文法上の誤用を修正し、内容にも踏み込んで表現を正す。米国などに住む英語ネイティブのスタッフもダブルチェックを行う。 日本に留学経験のある社長のシャラド・ミッタルさんが2006年に始めた。多くの日本人研究者が知人を頼り、ネイティブに原稿を見てもらっていることを知ったのがきっかけだ。日本で受注して人件費の安いインドで校正を行えば、ビジネスになると考えた。 発展著しいインドでも高学歴に見合う求職は少ない。だから名門大の卒業生や米英の大学院修了者でも、月給8千ルピー(約1万5千円)で校正者に採用できるという。