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イエスは折りたたみ携帯をしまって言われた。 「インターネットにコミュニケーションを求める人間は一定数しかいない。世の中の多くの人たちはリアルのコミュニケーションに満足あるいは疲弊していているのだ。これは旧mixiやTwitterが『ネットのリーチ率20%を超えられなかった』こと、そのレベルに達するコミュニケーションサービスが乱立し得なかったことから間違いないと言える」 イエスは席を立ってフリードリンクコーナーに行き、コーラを注いでほんの少しオレンジジュースを混ぜた。席に戻りストローでその混合ジュースを少し飲んで、また言われた。 「そしてそれは日本だけの傾向ではない。アメリカでもfacebookが拡大し、拡大の踊り場にたつという事態が起こった。コミュニケーションを求める人は一定しかいない。彼らを集めきってしまっては成長が見込めない。そしてコミュニケーションを求めない人たちこそが富をもた
サッカー日本代表は、決勝トーナメントに駒を進めた。 よく頑張ったと思う。 対パラグアイ戦は、延長を闘ってスコアレスドロー。PK戦で敗退した。 残念な結果だ。 退屈なゲームだったという声もある。今大会最大の凡戦であると。 たしかに、傍観者には退屈な試合であったことだろう。少なくとも、スペクタクルな展開ではなかった。 でも、私は、退屈しなかった。 当事者だからだ。 私の内部にはずっと見守ってきた4年間の蓄積がある。退屈している余裕なんかない。ボールがペナルティーエリアに近づくだけで心は千々に乱れた。あたりまえじゃないか。 「おい」 私はほとんど叫んでいた。 「リスクをおそれるなあ」 と。 それゆえ、試合が終わってみると、体中が硬直していた。 翌日は、節々が痛んだ。 でも、選手を責める気持ちにはなれない。甘いという人もあるだろうが、ファンはコーチではない。教師でも軍曹でもない。われわれは選手の祖
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