タイの国家経済社会開発委員会(NESDB)によると、世界的な景気低迷によって2009年、タイ国内の失業者数は90万人に上る見込みだ。これは全労働人口の2.5%に相当する。 2008年第3四半期(7~9月)の失業者数は45万人に達し、そのほとんどは15~24歳の若年層だった。そんなところに新卒者や未熟な労働者が働き口を求めれば、さらに失業者が増えてしまう。そこでNESDBは、新たな労働力が労働市場に入ってくるのを遅らせるよう、タイ政府に勧告した。 空港閉鎖でさらなる失業 NESDBのスワニー・カマン副委員長は「この失業者予測は(昨秋の反政府市民団体による1万人規模のデモによる)バンコク新国際空港(スワンナプーム空港)閉鎖の影響を盛り込んでいない。これが観光関連産業や輸出産業の大打撃となったので、予測値も積み増さなければならない」と語った。