日銀の黒田総裁は、30日、カナダの中央銀行と共同で開いた研究会であいさつし「中央銀行が万能ではないことは事実だ」と述べ、課題の解決には世界の中央銀行が協力することが重要だという考えを示しました。 また、黒田総裁はカナダの作家モンゴメリの長編小説「赤毛のアン」で、主人公のアンが「これから発見することがたくさんあるって、すてきだと思わない?」と話す場面を引用し「新しい解決策を見つけ出そうと努力を続ける中央銀行の職員とエコノミストにとって大きな励ましとして心に響く」と述べました。 この研究会には、アメリカの元財務長官であるハーバード大学のローレンス・サマーズ教授も出席し、日銀が先週導入を決めた新しい金融政策について、記者団に対し「2%の物価上昇を目指す明確なシグナルだ。消費を刺激し政府が国債を低い金利で発行できるメリットもあり適切なステップだと思う」と述べました。