4日、今年も「万羽鶴」となり餌場に集まるナベヅル=鹿児島県出水市、恒成利幸撮影 鹿児島県出水(いずみ)市に飛来したナベヅル2羽が死に、うち1羽に鳥インフルエンザ感染の疑いがあることが分かった。鹿児島大が実施した簡易検査で1羽が陽性だった。同大は検体を検査機器のある鳥取大に送った。ウイルスの遺伝子検査を実施して高病原性や強毒性のものかについて詳しく調べている。 関係者によると、2羽は出水市の平野で見つかり、19日にナベヅル1羽、さらに20日に別の1羽が死んだ。同市の監視員の通報を受けた鹿児島大が簡易検査を実施し、20日に死んだ1羽が陽性、もう1羽は陰性だった。鳥取大の遺伝子検査で高病原性と確認されれば、今季に入り国内で5例目になる。 出水市はツルの越冬地として知られ、今季で14季連続1万羽以上が飛来しているという。ナベヅルは国の絶滅危惧種に指定されている。 ◇ 樋口広芳・東