先週、義祖母が亡くなった。老衰、享年96歳。ここ数年は施設で車椅子の生活を送っていた。主人に「家族で集まるのか」と尋ねたら、ノーとの答え。告別式はせず、一人娘である義母が法的な手続きを済ませ、誕生地である隣州に購入した墓地に霊を収めるという。米国の、わりとよくある死の形だ。 ここでは、一人暮らしの老人が多い。家族にはそれぞれプライベートな生活があるので、高齢の両親といっしょに住むという話はあまり聞いたことがない。きっと、アジア系など一部の移民コミュニティーや農業地域では、大家族での生活を大切にしている人々もいるのだろうが。一般的には歳をとっても一人で暮らし、定期的に子どもが親を訪ねて様子や面倒を見る。老人たちは、友だち同士で食事の準備や買い物をして助け合う。近所の人が、買い出しやごみ出しを手伝うこともある。義母だって70歳を過ぎてもフリーウェイで車を走らせているのだから、独立心は当たり前な