東京都は9日、練馬区にある遊園地「としまえん」の敷地を買収し、公園整備する方針であることを明らかにした。近く決定する「都市計画公園・緑地の整備方針」の改定案に、今後10年以内に事業着手する「優先整備区域」として盛り込む。東日本大震災を受け、防災対策の一環として大規模な避難場所確保が急務と判断した。 都建設局によると、買収を予定しているのは、としまえんの敷地を中心とする約22ヘクタール。遊園地と土地を所有する西武グループとはまだ接触しておらず、近く交渉に入る方針という。買収費用は数百億円に上る見通し。 としまえんは1926年に開園。都は57年に、としまえんの場所を「練馬城址(じょうし)公園」として整備することを都市計画決定している。その後、計画は具体的に進展しなかったが、震災を受け54年ぶりに着手することになった。【柳澤一男】