世界最大「郵貯銀行」 ライバル? パートナー? 金融界 思惑 2007年10月の郵政民営化で日本郵政公社の郵便貯金事業を引き継ぐ「郵便貯金銀行」が発足する。貯金残高は200兆円以上と世界最大で、規模は三菱UFJ、みずほ、三井住友の3大金融グループをはるかにしのぐ。業務範囲など将来像に不透明な部分も残るが、金融界には、膨大な資金力で既存銀行の強力なライバルになるとの見方がある一方、水面下では提携を通じて共存を図ろうとする動きも出始めている。(五十棲忠史) ■拡大警戒 郵貯銀行の発足を前に、親会社となる持ち株会社「日本郵政」が今年1月に発足し、初代社長に前三井住友銀行頭取の西川善文氏が就任した。傘下の郵貯銀、郵便局会社、郵便保険会社、郵便事業会社は、いずれも07年10月に発足する。 4社で最も注目されているのが郵貯銀だ。西川氏は「競争力をつけるには、新しいビジネスモデルを投入する以外にない