「特許大戦争」。こう言っても過言ではないほどエスカレートしている、米Appleと「米Google=Android(アンドロイド)陣営」の訴訟合戦。この情勢に大きな動きがあった。2012年11月、Appleと台湾HTCが突如、和解したのだ。この和解劇の背景には何があるのか、そしてスマートフォンを巡る一大特許訴訟に今後どのような影響を与えるのか。ハイテク関連の知的財産権問題に詳しい植木正雄氏(スターパテントLLP 代表パートナー)に分析してもらった。
GoogleのAndroidソフトを搭載した端末を標的にした特許訴訟で、AppleがなぜHTCを狙い撃ちにしたのか。最も有力な説は、HTCがAndroid端末の製造を担っているからというものだ。 この訴訟の真のターゲットはAndroidだと言っていいだろう。Androidが、iPhoneに挑むスマートフォンの血液だとすれば、端末そのものは体だ。体がなければ血液は流れない。そんなところだ。 おかしなことに、今回の件ではHTCが体を所有しているが、Googleは実際にはその体を流れる血液を所有していない。Androidはオープンソースだ。ということは、Googleの存在は哲学的、形而上学的に言うならば、たぶん精神的なものだろう。 わたしがこの点に注目したのは、モバイル機器メーカーに関する訴訟を数多く見ているGartnerのアナリスト、ケン・デュレイニー氏の話がきっかけだった。彼は3月3日に、わ
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