東日本大震災で、放射能漏れが起きた福島第1原発周辺で、放射線量の測定や住民の避難誘導にあたった警視庁公安機動捜査隊が1日、活動の状況を明らかにした。核、生物、化学のNBCテロなどに対応する専門部隊の公機捜は同日までに8陣、延べ38人が現地に入り活動している。 第一陣で出動した坂本正直(まさなお)警部(50)ら隊員8人は、3月12日夜、現地の拠点となる福島県警南相馬署へ出発。高速道から国道を経由する計画だったが、道路は寸断され、農道や小道を迂回(うかい)。13日朝には、福島原発から約5キロの地点まで接近する場面もあった。 現地では各地の放射線量を測定し、データを報告。病院や介護施設から入所者を避難させる手助けをしたほか、駆けつけた全国の警察に放射線防護を指導するなどした。 坂本警部は「壊れた街並みや、津波で内陸まで押し流された船を見て、被害を実感した」と振り返り、「国と国民に奉仕するのが警察