(前回から読む) ―― 国民の側から見ると、確かに選挙で勝った民主党のマニフェストにCO2削減が書いてある。しかし、国会での所信表明演説も、国民への説明もなしに、いきなり国連で国際公約をなさるのは、ちょっとどうかな、という気もなきにしもあらずなのです。 杉山さん。この25%もしくは30%削減のアイデアそのものが、世界の平均から言うと、一体どれほど大きいか、削減可能だと言うなら、どういう道筋が考えられるのでしょうか。 杉山 削減可能だと言っている方たちはいます。そういうモデル計算もありまして、IPCCの報告書にも載っています。 ただ、もちろん前提がたくさんあって、IPCCは「技術的に可能です」という言い方をしています。技術的には何でも可能なのです。例えば、電力を全部、原子力発電でまかなって、クルマは全部電気自動車にすればいいのですから。 「技術的に可能」ということの裏返しは、「政治的、経済的
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