前回「クラスを簡単に理解する」まで、プリミティブ型とクラス型について説明してきました。コンピュータの中には結局のところCPUとメモリしかありません。「変数は箱だ」といった例え話よりも、変数がどのようにメモリを使うのかで考えた方が意外に分かりやすいものです。 さて、今回はクラスの特徴的機能である「継承」について説明します。継承はJavaをはじめとするオブジェクト指向言語の代表的概念ですが、初学者には最初の壁となって立ちはだかります。まず、クラスについておさらいしましょう。 クラスには、メンバ変数としてプリミティブ型やほかのクラス型変数を要素として格納できる。 クラスのインスタンスを生成すると、メンバ変数を格納するのに必要なサイズのメモリ領域が確保される。