◆生活を支え合う経済へ 新型コロナウイルスの影響で、世界の社会経済システムが大きく揺らぎ、ポスト資本主義の議論が盛んだ。世界経済フォーラムのクラウス・シュワブ会長は、来年のダボス会議のテーマに、「グレート・リセット」を掲げた。 リーマン・ショック後に、社会学者のリチャード・フロリダが書いた本のタイトルも「グレート・リセット」だった。フロリダは、創造力に富んだ人材の移動を促す都市の魅力こそが、新しい経済を生み出すと唱えた。 今、私たちが直視すべきリセットは、市場主義経済への依存からの脱却ではないか。シュワブ会長は、持続可能でかつレジリエンス(回復力)の高い未来を築くために、医療や教育といった社会サービスを充実させ、人々の幸福を中心とした経済への立て直しが必要だ、と主張する。 経済学者のカール・ポランニーによれば、経済過程には、(1)市場における交換(2)政府による再分配(3)相互扶助の互酬-
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