なぜ人々は結婚しなくなってしまったのだろうか。まず「なぜ結婚するのか」から考えてみよう(写真:Getty Images) 少子化は現代において自然な結果である。同時に、未婚化、独身率が上がっていることも当然の現代的現象であり、この主因は近代資本主義にある。 前者の少子化については、この連載の「『少子化は最悪だ』という日本人は間違っている」で議論したので、今回は後者の話をしよう。 ■少子化の解決策が難しいワケ 近代においては、賃金労働化・都市化が進み、共同体が崩れ、核家族化・個人化が進んだ結果、社会が流動化した。商品化・市場化・資本の動員化という経済的流動化と、社会的流動化とが相互のさらなる流動化を促進した。 日本でも「イエ」制度が崩れた。しかし、流動化は中途半端だった(逆に言えば、社会の重要な部分の完全な流動化を免れた)。 そのため、戦後、アメリカに迫られた結果として(あるいはアメリカ的な
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