日本教育新聞に寄稿した記事を、許可を頂いてブログに転載しました。 ・・・ 技術の進歩は、私たちが必要とする資質や能力に絶えず変化をもたらしている。教育の世界ではしばらくの間、知識の暗記よりも、思考力、判断力、表現力や課題解決能力が重要だといわれてきた。平成時代の学習指導要領に示された「新学力観」や「生きる力」がその象徴である。しかし最近、いよいよその「平成の常識」を再考すべき時が来たと感じている。 一例を挙げよう。東京大学の入試では、毎年ユニークな英作文が出題される。イラストを見せて「絵に描かれた状況を自由に解釈し、英語で説明せよ」といったものである。まさに、単語や文法の暗記ではなく、思考力、判断力、表現力を試すという意図であろう。平成の学力観でいえば、良問であり、難問であると言ってよい。 ところが、今ではそれこそがAIの得意技となってしまった。例えば、生成AIの代表格であるChatGPT
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