原題:Selma 監督:エバ・デュバーネイ 脚本:ポール・ウェッブ 冒頭、ある男がネクタイを締めながら演説を練習するシーンからこの映画は始まる。 マーティン・ルーサー・キング・ジュニア。日本では「キング牧師」の方が通りがいいか。非暴力で黒人への人種差別是正に貢献しながら、暗殺によって39歳にして散った偉人。多くの人に名前だけは知られながら、その偉大すぎる功績と非業の死によって「聖人」としての「偶像化」が進んでしまった人でもある。それゆえに、日本ではおそらく、キング牧師って何した人?と聴かれると「え?え?え?とにかく黒人差別なくしたえらいひと?」となるのが率直なところではないだろうか。 かく言う僕も、記号化された彼の名前や功績をうろ覚えで知ってはいても、彼自身の人となりや内面に興味を持ったことはこれまでなかった。偉大なる指導者、ガンジーと肩を並べる非暴力の英雄。この映画はその人についての映画
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