英北部スコットランドの島に生息する野生のヒツジが二十数年来小型化しており、地球温暖化の影響だとする研究結果を、英ロンドン大インペリアルカレッジなどのチームが2日付の米科学誌「サイエンス」(電子版)に発表した。 チームによると、セントキルダ列島にすむソーイヒツジは詳しい調査の始まった1986年と比べ、体重や脚の長さの平均値が約5%小さくなったことが2007年に報告され、原因は謎とされてきた。 個々の成育歴や自然環境を詳しく分析したところ、温暖化で冬が短く、寒さも和らいだため、以前なら生後1年までに死んでしまう成長の遅い小さなヒツジも生き残るようになり、群れの中で小さなヒツジが増えたことが分かった。 さらに、母ヒツジの低年齢化が進行、それに伴って小さなヒツジが生まれる現象が起きていることも分かった。(共同)