もしあなたが、10代の学生にして800万円の借金を背負ってしまったらどうするだろう。 或いは、20代前半の学生で1000万円。 「お先真っ暗」という言葉が浮かんでしまうが、この額は、今のリアルな「奨学金」の返済額である。 最近も、ある大学で講演した時に「自分の奨学金の返済額を知っているかどうか」尋ねたところ、19歳の男子学生が「800万円」と答えた。彼は大学2年生。まだ一度も社会に出ていない彼はそれだけの借金を背負っているのである。 「奨学金問題が何やら大変なことになっている」 そんな言葉をよく耳にするようになったのはここ最近だ。今年7月には、「教育の機会均等を! 学費・奨学金は問題だらけ!」というタイトルのデモが学生たちによって初めて開催された。そのデモに参加して、驚いた。デモ前集会でアピールした学生の一人が、「今の時点で返済しなければならない奨学金の額」が、なんと1000万円を超えてい