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2020年04月14日22:38 カテゴリ読んだ本 「最後の読書」Tweet 以下は、2016年に週刊朝日の書評欄コラム「最後の読書」に寄稿した文章。 「最後の読書」はタイトル通り「人生の最後に読みたい本」をめぐるエッセイで、本を選び、なぜその本なのかについて書く、というものだった。 なかなかおもしろい依頼だったで、熱を入れて書いたんだけど、凝りすぎて「エッセイ」ではなくなってしまった(そのせいで、あまり評判が良くなかった)。 ともあれ、自分では気に入っているのでここに載せておこう。出だしの一文、9文字だけで、ぼくが選んだ最後の一冊が何か分かる人もいるだろう。 ノックの音がした。 はじめそれをノックだとは思わなかった。ふつう訪問者はチャイムを鳴らす。もう一回こんどははっきりと扉を叩く音がして、はて、と思いながらドアスコープを覗いた。そこには父が立っていた。 どうしたの急に、とドアを開けると
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