2017年6月20日 日本銀行決済機構局 全文 [PDF 823KB] 図表データ [ZIP 126KB] 要旨 FinTechの潮流の中での、リテール決済分野における一つの特徴的な動きとして、世界的に急速な普及が進んだ携帯電話やスマートフォンを用いる「モバイル決済」の拡がりが挙げられる。 このようなモバイル決済は、先進国よりも、むしろ中国やケニアといった、従来はリテール向け銀行サービスが十分に発達していなかった国々で急速に拡がるケースが目立っている。この間、日本では、世界に先立って、既に2004年の段階で、電子マネーの技術を携帯端末に搭載する形で、店頭でのモバイル決済サービスが開始されたが、現在のところ、店頭でのモバイル決済は、広範に利用されているとは言い難い状況にとどまっている。 もっとも、モバイル決済とのリンクが期待される、カード型の各種キャッシュレス決済手段(電子マネー、デビットカ