EU(欧州連合)をはじめ、オーストラリアやカナダ、韓国など世界110カ国以上で利用されている会計基準がIFRSだ。IFRSは「International Financial Reporting Standards」の略で、「国際会計基準」あるいは「国際財務報告基準」と訳すことが一般的である。企業の会計基準に関する監督官庁である金融庁は「国際会計基準」と訳している。「イファース」あるいは「アイエフアールエス」と読むことが多い。 IFRSが目指すのは世界共通で利用できる会計基準である。会計基準とは「企業が活動した結果を数字(金額)で把握できるようにするための尺度」であり、企業の財政状態を正しく伝えるための“物差し”といえる。 世界各国の企業が同じ会計基準を利用して財務報告を作成すれば、投資家や債権者、取引先といった企業を取り巻くステークホルダー(利害関係者)は企業の活動を把握しやすくなる。企業
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