「仮想化導入の“壁”となるのは、経営判断よりも変化を嫌う現場。それを打破するには、従来のノウハウを生かす手法や導入のメリットを開発や運用の担当者に説く必要がある」。2010年8月3日開催の「仮想化フォーラム2010 Summer」で、NTTデータ先端技術チーフコンサルタントの大塚弘毅氏が講演。仮想化導入を阻む壁となる要因を3点挙げ、それぞれの突破法を紹介した。 大塚氏が例示した壁は、(1)予想外に高額な見積もり、(2)物理リソースに慣れた現場の抵抗、(3)縦割り型の組織、の3つ。経営判断で仮想化によるコスト最適化を図ったとしても、これらの壁が仮想化環境の導入や活用を妨げる要因になるとした。 (1)の高額な見積もりは、信頼性やリソース不足を案じるあまりに、リソース過剰な仮想化環境を招きがちな事例を指す。物理サーバー間での仮想マシンの動的な移動や冗長化などを施すと、ライセンス負担やストレージ装