HAクラスタは、複数のコンピュータ(以下、ノードと呼ぶ)が相互に通信して健全性を確認し、健全なノードのどれかでサービスを提供することによって、全体として可用性を高める。 したがってHAクラスタには、次の2つの要素が不可欠だ(図1)。 ・健全性を相互に確認するためのノード間の通信 ・健全なノードでサービスを動かすための判断と制御の仕組み 前者を担当するのがHeartbeat、後者を担当するのがPacemakerになる。 Heartbeatは「クラスタノード管理システム」として動作する。Heartbeatを実行しているノードは、「ハートビート」と呼ぶパケットを他のノードに向けて定期的に送信する。他のノードは、応答を返す。一定時間以上応答がないノードは、ダウンしたと見なされて、クラスタノードから取り除かれる。 これに加えて、HeartbeatはPacemakerが必要とする通信を仲介し、Hear