日本版SOX法・内部統制への注目が高まっている。これにどう対応するかに焦点が当たっているが、その前にじっくり考えておくべきことがある。 日本版SOX法ブームに対する懸念 昨今、日本版SOX法についての議論が花盛りである。どのイベントにおいても「日本版SOX法」の冠が付いたセミナーは盛況で、書店にも日本版SOX法と銘打った本が多数並んでいる。その多くは、日本版SOX法や内部統制がそもそも何であるかを語った解説本か、その準備プロセスの進め方・ドキュメントを作る方法などのノウハウを述べたものである。 しかしながら、こうした“傾向と対策”を入手して粛々と実施すれば、何となく内部統制システムが構築でき、日本版SOX法への対応が出来上がる……とは限らない。少なくとも、満足のいく内部統制にはならないのではないか、という懸念をわれわれは持っている。テクニックが優先したプロジェクトの進め方は本質を見えにくく
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