愛するパートナーの記憶が1日しか持たず、毎日消えていくとしたら――。そうした辛い現実に直面したとき、人はどのようなことを想いながら、パートナーを支えていくのだろうか。 英リンカンシャー州スポールディングに住む47歳のミシェル・フィルポッツさんは、過去に2度の交通事故に遭った影響で脳にダメージを負った。最初は1985年のバイク事故、2度目は1990年の自動車事故。その結果、1994年までの記憶はしっかりと残っているものの、以降については一切記憶がなくなってしまう。彼女は前向性健忘症という症状に陥り、新しい物事を記憶する能力を失ってしまったためだ。 彼女が異変に気が付いたのは、2度目の事故に遭った後から。当時、弁護士事務所で働いていたミシェルさんは1日中同じ文書のコピーを繰り返し、家に帰されたという。それからはぼんやりすることが多く、発作にも襲われるようになり、1993年には仕事を辞めざるを得
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