農業機械大手のクボタの株価が今年に入って冴えない。1月5日は654円をつけたものの、1月26日には28%安い473円にまで下げた。その後は500円前後で推移している。 ところが、昨年初からの値動きを見ると様子が異なる。日経平均株価がその間に約46%も下落したのに対して、クボタの株価は26%しか落ちていない。2月6日の終値時点の前期実績に対するPER(株価収益率)は9.6倍で、東京証券取引所第1部全体の10.38倍と比べても割安な水準にある。 景気減速でも傷が浅い 世界経済が減速する中で、クボタの業績は比較的落ち込みが少ない。2009年3月期の連結業績見通しは、売上高が前期比4.7%減の1兆1000億円、営業利益は同23.3%減の1050億円。純利益は26.5%減の500億円となる見通しだ。減収減益となるが、自動車や建設機械、工作機械などのメーカーの多くが軒並み赤字に転落するのと比べると、最