AKB48の篠田麻里子氏を初代区長に起用し、福岡市が今年8月から始めた「福岡市カワイイ区」事業。区民登録が3万人を超えたとおおはしゃぎの高島宗一郎市長だが、ネット上の仮想の区であるため税収などが見込めるわけではない。趣旨や今後の展開もハッキリしておらず、唐突に始まった同事業を疑問視する声は少なくない。 事業の発端となったのは、高島市長と会談した篠田氏の“思いつき”だったことが公表されていたが、福岡市への情報公開請求で入手した文書から、タレントの尻馬に乗って事業を展開した高島市政の幼稚な実態が浮き彫りとなった。 篠田氏側の指定という異例の形で同事業の業務を請け負ったのは広告代理店最大手の「電通」。随意契約の金額は約1,000万円に上っていた。 人気タレントとパフォーマンス好きの市長のお遊びに、市民の税金が利用された形だ。 「カワイイ区」の問題点 「カワイイ区」とは、福岡が持つ多彩な魅力や特性