日本社会の本質的な問題について、新たな議論の場を提供しようとする試みに、賛同し、また期待しています。日本の雇用についての愚見をお伝えしたく、筆をとりました。 私は、東京で小さなソフトウェア会社をやっています。社会全体を広く見渡した制度設計を担う方や、その後ろ盾となるメディアやアカデミックポジションとはいわば対局にある、いち私企業の収益最大化が私の責任です。ただ他の皆様の「鳥の目」だけではなく、私たち実務者の「虫の目」も多少のお役に立つのではないかと思い、勇気を振り絞って投稿させていただいている次第です。 私は今の会社をはじめる前は、10年ほど米国のスタートアップ企業(在職中に上場)で働いていました。よく言われるとおりで、米国では雇用の流動性が高いために、必要とするスキルを持った人の採用が容易です。他地域のことは知りませんが、少なくとも私のいたシリコンバレーでは、世界のどこに出しても通用する