7月22日に国会が閉会した。モリカケ問題で紛糾していた印象があるが、実は、政府が先の国会に提出した法案65本のうち、60本が成立している。「議論を尽くしたとは言えない法律が多すぎます」と語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。なかでも私たちの生活を揺るがしかねない進行中の法案を荻原さんが解説してくれた――。 特に、「水道法の改正」は衆議院の委員会で、わずか2日間のべ8時間しか審議されていません。それでも衆議院で可決。参議院では時間切れで継続審議になりましたが、次の国会は、参議院審議から始まります。残念ながら、成立はもう時間の問題でしょう。 しかし、改正水道法には、私たちの生活を揺るがしかねない大きな問題が含まれます。 これまでは、水道事業を民間に委託することはあっても、主体は自治体にありました。ですが、改正水道法が成立すると、運営権そのものを民間にゆだねる“実質民営化”となってしまいま