米インターネット通販大手アマゾン・コムが年内のスタートを目指していた日本での電子書籍配信サービスの開始時期が、来年以降にずれ込む見通しとなったことが26日分かった。多くの本を抱える大手出版社との協議が不調で、十分な書籍の点数を集められなかったもようだ。 アマゾンは日本語の電子書籍サイトを開設し、スマートフォン(多機能携帯電話)などに配信する計画。これまでに国内の主要な出版社と交渉を行ってきた。 複数の出版関係者によると、アマゾンとの交渉が難航している最大の理由は、販売価格の決定権をアマゾンが実質的に握る契約になっていることだという。 アマゾンは出版社側に、過度の安売りにつながらないような妥協案も示しているもようだが、多くの出版社の同意を得られる段階にはなっていない。大手出版の関係者は「スタートは来春がめどになるのではないか」と話している。