無事機体回収に成功した後、帯広に移動し名物の豚丼を食べながら、岩谷さんにお話を伺った。 岩谷さんは福島で生まれ、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に出てくる風変わりな発明家ドクに憧れて、将来は自分も発明家として好きなものづくりに熱中できる大人になりたいと思っていた。 しかし、中学生のとき発明家になるためにはどうしたらいいか調べてみると、企業に就職して研究開発することも、大学に進み研究をしながら教鞭をとることも、自分が子供のころに思い描いた発明家の道とは違うことに気づき、自分はどうしたら発明家になれるのか、先が見えなくなったという。 「進路はだいぶ悩みましたが、ものを作って発明をするなら、大学の機械科に入れば自分のやりたい事の先が見つかるかもしれないと思って、北海道大学の工学部に入りました」(岩谷さん) そうして4年生になったある日、たまたまネットで米国の大学生が風船で写真撮影したという