「こんばんはー。何見てるんですか。ああ、翠星のガルガンティア。2話か」 「こいつは面白い。もう見た?」 「ええ。ラストの圧勝、一同どん引きでしたね」 「あそこは見どころだ。何点かポイントがある。まず第1点、なぜ船団の一同がどん引きしているかというと、海賊は物資や人員の略奪を目的としているのであって、船団を皆殺しにするなどといった目的ではない。その被害者である船団側も、その略奪や誘拐へ対抗したいと思っているのであって、つまり海賊と船団は、互いに、殺戮レベルの抗争を開きたいと思っているわけではない。」 「略奪する相手じたいがいなくなってしまったら、海賊という商売が成り立ちませんもんね」 「しかし、あの少年は海賊の艦船を大破させ、人員を皆殺しにした。これはつまり、海賊と船団の対立の強度を、臨機的な略奪とそれへの対抗、ていどのレベルから、人員を殺戮するレベルに押し上げた行為だ。これによって両者はお