生涯学習時代と言われる現代、「ワークショップ」という活動が注目されつつある。筆者はワークショップ実践者に着眼し、その熟達と実践者育成に関する研究をつづけてきた。成果の一部は『ワークショップデザイン論:創ることで学ぶ』で紹介している。本稿では自身の研究内容について紹介しつつ、実践者育成を考える上で考えられる課題について論じる。 生涯学習時代の到来とともに、日本においても「ワークショップ」という活動が注目されつつある 。図1「ワークショップ実践の分類」は「学ぶための構成」と「創るための構成」という点に着眼し、実際に行われているワークショップの領域を示している。この分類は森(2009a)において、120名のワークショップ実践家を対象に、どのようなテーマについて実践をしたことがあるかについて質問紙調査を行った際に用いられたものである。 図であげたように、ワークショップ実践が行われる具体的な領域とし
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