おれの妻は、世界一、最高に可愛いなと思う。部屋にいると、すぐにくっついてくる。彼女は小柄で軽いのだが、まるで生まれたばかりの仔猫が、親のあとをちょろちょろと付け回すかのように、くっついてくる。夜ごはんを終えて、夜風にでも当たりながらコーラを飲もうとベランダに出た。どうでもいいが、おれはコーラが好きなのだ(妻の次に、だが)。椅子に腰掛けると、妻ががらがらっとベランダの扉を開けて、「しんちゃんのひざの上でヨーグルト食べたい!」と来る。やれやれまたかという表情をしたかもしれないが、内心では、ひざの上に乗りたがる妻の可愛さににやけている。それで、ヨーグルトとスプーンを手にした妻が、おれのひざの上に乗って食べ始めた。月並みだが、彼女は後ろを振り向いて、「はい、あ~ん!」とおれの口に運んでくるので、タバコを吸う手を休めて、彼女の愛のかけらを口いっぱいに満たすのだ。妻はなにかと世話を焼きたがるタイプで、