『週刊新潮』 2011年4月7日号 日本ルネッサンス 第455回 巨大地震と巨大津波はいまも尚、原発事故で被害を広げつつある。菅直人首相は自衛隊24万人の内10万人に加えて予備自衛官6,000人を投入した。国難対処に軍事力の半数近くを集中展開するという緊急事態の下で私たちは改めて、幾つかのことに気づかされる。第一は国際社会には善意も溢れていれば、国難に陥った日本の隙を突いてくる悪意も存在することだ。国際社会には友人と共に常に対立勢力もいるのである。 そこで改めて米ロ中3ヵ国の支援を見てみたい。まず、どの国でも、国民は一様に日本支援の輪を広げてくれた。反日感情の強い中国においてさえ、日本への同情と支援が叫ばれた。私たちは、これらの国々の一般国民の友情を決して忘れない。 対照的に、各国政府の動きは一様ではなく、各々特色がある。オバマ大統領は「日本は親友であり、同盟国だ。復興のために出来る支援は