「ドラクエショック」と呼んでもおかしくない。2月12日、スクウェア・エニックス・ホールディングスは3月28日に発売を予定していた『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』を7月11日に延期すると発表した。翌日、同社の株価はストップ安を記録。好業績が期待され、1月5日には2915円(年初来高値)だった株価は、3月12日には約半値となる1492円にまで下がった。その後、延期の決定は英断と見直され、株価は再上昇。発売延期というリスクをおかしても、品質を重んじた新しいドラゴンクエストには、改めて期待がかかっている。 ビジネスマンは企業業績に関心を持ち、ファンは遊びのしくみの新機能などに関心を持つ。業績については経済誌、ゲーム内容についてはゲーム専門誌に解説をゆだね、本稿ではあえて視点を変える。ドラゴンクエストとは何か?。このRPGは、どうして「国民的ゲーム」となり得たのか。その背景をえぐり出す試みをし