微生物を閉じこめたバイオカプセルを使い、工業排水などに含まれるレアメタルを低コスト・短時間で回収する新技術が開発された。 森下仁丹と三菱商事は、開発した装置を全国の工場に販売、またはリースする事業を今年度中に始める。微生物を使ったレアメタル回収を本格的に事業化するのは国内で初めてで、世界でも珍しいという。今後、海外への販売も目指す。 電子部品工場や自動車工場などレアメタルを扱う工場では、製造過程で出るレアメタルの残りかすが排水に溶け出すことが多い。これを回収できるようになれば、貴重なレアメタルの効率的な利用につながる。 森下仁丹は、ビフィズス菌のサプリメント開発で培った技術を応用し、回収用のカプセル(直径2~3ミリ)を開発した。微生物を高濃度に詰めたカプセルを縦1メートル90、横1メートル40、高さ1メートル90程度の装置に入れ、その装置を工場の排水設備に組み込んで排水を通す。すると、カプ