[系統解析のための色々] phredによるベースコール オートシーケンサから得られるデータは塩基配列そのものではなく、多くの場合各塩基に対応した波長光のシグナル強度の時間的変化を記録した波形ファイルとなっている。シーケンサの制御ソフトが標準でそのデータから塩基配列を読み出す(この操作をベースコールと呼ぶ)ものもあるが、エラーの有無を確認したり、信頼性を評価するには直に波形ファイルを扱った方がよい。 ここでは、優秀なベースコールソフトウェアであるphredを利用して日立製スラブゲル型オートシーケンサSQ-5500から得られるSCFファイルと、AppliedBiosystems製キャピラリ型オートシーケンサPrism 310および3730xlから得られるAB1ファイルからベースコールを行い、phredが出力するベースコールの信頼性と波形を同時に参照しながら配列を確認・編集するまでを説明する。S