これまで東京・秋葉原で多くのメイドカフェを取材してきたが、店長の多くが「あそこはいいですよ」と口をそろえ、隠れ家的に利用している究極のメイドカフェがある。観光客相手に「萌え」を前面に押し出したキャピキャピのカフェとは違い、「ドイツ民家の屋根裏を再現したテーマパークのような落ち着いたカフェ」らしい。足を踏み入れたそこは、別世界のようだった。(安岡一成) ドイツ語で「宝箱」の意味の「シャッツキステ」というその店を探そうと、「歩いてたら見つかるだろう」ぐらいの軽い気持ちで街に繰り出した。しかし、探しても探しても、それらしい店は見つからない。小一時間ほど迷ったところで観念。店のホームページで確認して翌日、再び向かった。 ジャンク屋やパソコンショップが並ぶ通りにある古い雑居ビルの入り口に「Schatzkiste」と小さく書いた看板が控えめに出ているのを見つけた。非常に分かりにくい場所だった。暗く狭い