何を着て登るか。前日のパッキング、あるいは朝の登山口で毎回発生するこの悩みは、春から夏にかけてのこの時期ピークに達します。 天気予報を見ると比較的暖かいけど、いざ現地にいってみると思ったより肌寒かったり。かと思えば、用心のために持っていった防寒着は終始ザックのなかでお休みしていたなんてことも多々あります。それくらいに山のレイヤリングは悩ましいもの。なかでも肌着とアウターの間で、保温とドライのバランスをとる役割を担うミドルレイヤー(中間着)選びとなると、さまざまなタイプがあって選ぶのが厄介と感じている人は多いのではないでしょうか。 フリースジャケットは70年代後半に生まれ、アウトドアからカジュアルシーンにいたるまで瞬く間に爆発的な人気を博した、ミドルレイヤーの代名詞ともいえる存在。近年では技術革新が著しい化繊中綿素材の高機能インサレーションジャケットに主役の座を奪われてしまったかもしれません