人は暗示の力だけで実際には存在しない色を見ることができるという研究が発表された。催眠術にかかりやすい人ほどその傾向は強く、催眠術をかけられていない状態でもさまざまな色が見えており、実際にMRIスキャンで見ると、想像上の色が見えているときに、脳の中の色の知覚に関係する部分が明るく輝いているという。 この実験では、あらかじめ選定された被験者に灰色の模様を見せ、色が付いていると想像するよう求めた。被験者のうち11人は、もともと催眠術に非常にかかりやすいことが確認されている人たちで、別の7人は催眠術にかかりにくい人たちだった。 アメリカの総合医療機関メイヨー・クリニックによれば、催眠状態というのは注意の対象が狭まり、意識が集中し、自分の内部に没入することを特徴とする一種のトランス的な状態だという。世界中で約10%の人は催眠術に非常にかかりやすく、10%はまるで影響を受けない。 残りの80%、つまり