日本経済を支えてきた中小企業は、現在、経営者の高齢化という危機的な状況を迎えています。 後継者へのバトンタッチが上手くいかず、中には廃業を選択してしまう企業もあります。 そのような中、国内ではM&Aによる事業承継が急増しています。 自然発生的に増加してきたM&Aは今後も増えていくことが予想されます。 では、なぜ今M&Aが増えているのでしょうか。 この記事では、中小企業でM&Aが増えている背景について解説します。 日本の中小企業の現状 そもそも、事業承継というのは、中小企業特有の問題であり、大企業には存在しません。 株式が上場されている大企業では、企業の保有と経営が分離されており、社内で適任者が次期社長を引き継いでいます。 一方で、日本の中小企業は、保有と経営が一体となっています。 多くの場合、代表者である社長が大株主です。 また、代表者は会社の債務の連帯保証人にもなっていることが多いのです