JR西日本は、4月から一部の在来線で、列車の運転本数を減らすことを決めた。平日朝夕の時間帯は100%の運転本数を確保するが、路線によっては日中の時間帯を中心に運転本数を最大50%削減。特急列車も編成両数を短くするなど異例の間引き運転を強いられるが、その原因はたった1種類の部品の入手が困難になったためだ。 その部品は「直流電動機ブラシ」。車両のモーターを動かすためには不可欠な部品で、これがないと電車は走ることができない。 このブラシは、日立製作所グループの日立化成工業が製造。山崎事業所(茨城県日立市)と浪江日立化成工業(福島県浪江町)で生産しているが、山崎事業所は東日本大震災で生産設備が損傷して操業停止中。浪江日立化成工業は福島第1原発の避難区域内にあり、「すでに生産したブラシの出荷ができない」(日立化成工業)状態だ。 JR西は、日立化成から17日に「出荷が困難」と知らされ、車両部やダイヤ編